コンピューターおばあちゃんの知恵袋です。
苦悩・悩み相談『他人を許す心』について、少しでも力になれれば、幸いです。
苦悩・悩み相談の解決『他人を許す心』
自分に厳しく他人に厳しいです。この性格を変えたいです。
自分は他人が間違いを起こした時も許せないし、自分が間違ってしまっても許せません。
自分の事は異常に責めて、他人の事は冷たい目線を送ってしまいます。(略)
どのように努力したらいいでしょうか?
出典:yahoo! JAPAN 知恵袋
他人まで責めることは、あまり良いことではありません。
他人に冷たい目線を送らず、他人を許す心を育むことが必要ですね。
含蓄ある処世訓の集成で最高傑作と評されている中国の古典「菜根譚」の中に、次のような言葉があります。
世を処するに一歩を譲るを高しとなす。歩を退くるは、即ち歩を進むるの張本なり。人を待つには、一分を寛するはこれ福なり。
訳:世の中を生きていく際、自分から一歩を譲ることが優れた道である。この一歩を譲ることが、そのまま一歩を進めることになる。人と接するときは、相手に完全を求めないで、一割ぐらいは寛大な心で見過ごすのが良い。
出典:菜根譚(洪自誠)
この1割は許すという部分が、良い程合(ほどあい)なのでしょう。
たしかに、すべての言動について、「他人を許す」という行為は、自分のため、相手のため、ひいては社会のために成りませんので、厳しくしなければならないところは、しっかり注意することが必要です。
日本のことわざでも、「情けは人のためにならず」「人にやさしく、自分に厳しく」とあるように、他人に対して寛容に、自分に対しては厳しく。この心が大切です。
この相談者は、まだ、他人にも厳しい分、自分にも厳しいということなので、行動に一貫性があり、納得できる部分もあります。
世の中には、自分の悪事は棚に上げ、他人を批判し、自分を優位に見せようと必死な人間もいます。
だからこそ、「菜根譚」が示すように、他人に厳しくしなければならない時もあるということです。
話は戻りますが、
人にやさしい人間(他人を許す人)になるためには、相手の細かい部分を、重箱の隅を突っつくように、非難することは止め、相手の良い部分(自分が持っていない長所など)を評価するように心がけましょう。
また、悪い部分で、相手のすべてを評価するのではなく、人としての総合得点で、相手を評価するようにしましょう。
例えば、国語の点数が悪い学生に対して「優秀でない学生だ」と評価するのは、間違いであり、算数、理科などの総合得点で評価するべきです。
もっと言えば、算数だけが優秀であれば、それはそれで、長所を伸ばせば良いことです。
また、現代の社会でも、営業が苦手な人、意思疎通が苦手な人が、研究者や技術者として立派に働いているケースもあります。
社会全体としても、人に完全を求めておらず、得意とする部分で勝負できる世の中になっています。
「考えに余裕を! 心に余裕を! 相手にも余裕を!」
「コンピューターおばぁちゃん」こと
「しげこ」より